社会の臨床

社会の臨床

異なる文化背景、移動、健康状態、障害・能力、ジェンダーや性、経済状態、その他さまざまな理由により、社会の主流・標準(メジャー)となるものによって周辺化、不可視化、マイノリティ化されているひとびとの経験があります。しかしながら、そのようなマイノリティの境遇において育まれてきた生き方は、社会の抱える根本の問題について、たいせつな気づきや生きるための知恵を与えてくれます。本プログラムは、こうしたマイナーな生の引き受けるひとびとの〈知恵〉に着目し、それを受講者とともに見極め、さまざまなちがいが交差する社会における〈臨床〉=〈ひととひとのあいだ〉にうまれる知の覚醒をめざします。
(関連するテーマ:(浦川べてるの家の)当事者研究、障害学、フェミニズム、ジェンダー・スタディーズ、セクシュアリ
ティ/クィア研究、識字教育、マイノリティ文学、臨床哲学、多文化共生ほか)

プログラム種別
高度副プログラム
キーワード
対話 弱さ マイナー性
選抜・選考
選抜・選考 なし
修了要件単位数
8単位
公式サイト
https://www.cscd.osaka-u.ac.jp/program/ad-clinical.html
プログラム詳細
https://koan.osaka-u.ac.jp/campusweb/campussquare.do?_flowId=FPW4207100-flow&nendo=2024&shikakukbncd=13&shikakucd=73&langkbn=jj
社会と知の統合

身につく能力

本プログラムでの学習を通して、以下の能力を身につけた方に修了認定証を授与します。

A 多様でマイナーな生の経験に根ざした臨床的知を涵養するために、

  1. 共感的に対話する(empathetic dialogue)
  2. 多彩な表現をともにわかちあう
  3. 異なる社会的背景を想像できる

B 問題の当事者たちとともに変革(アクションリサーチ、インクルーシヴリサーチなど)に向かうために、

  1. さまざまなちがいが交差する文脈を理解する(交差的な知のリテラシー)
  2. ともに見、ともに聴き、ともに触れ、ともに動く(協働する)
  3. 解けない問題をまえに、ねばりづよく実践をつづける力

履修条件・履修方法

履修条件は特になし。ただし、対人支援または福祉・行政など社会事業にかかわる研究や職業をめざすひとが望ましい。