超域イノベーション副専攻プログラム
今日の社会には、価値観の多様化や科学技術の高度化、さらなる情報化への期待や不安、高齢化と人口減少が並走する社会、経済発展に伴う格差や貧困の拡大、グローバル化のもとでの国際的な秩序の再編、環境・エネルギーや食糧などに関わる持続可能性など、様々な課題が山積しています。それらの未知で複雑で困難な課題においては新たな着想に基づく包括的な取り組みが求められ、多様な知の協奏により既存の領域を超えて新たな知を共創し、その知の力を駆使して様々な関係者が協働していくことでしか、その解決はできません。ここに、特定の専門知のみに精通しているプロフェッショナルを超えた、「知」のプロフェッショナルとしての新たな高度人材、知を創造することに留まらず、知の力を持って新たな価値の創出に挑んでいく人材が求められています。
本プログラムでは、上記のもと、大阪大学の教育目標を受けて、所属研究科での専門教育に加えて独自のコースワークを副専攻プログラムとして提供することにより、社会システムを変革へと導く取り組みに知的体力と勇気を持って参画し、社会での実践を経て、やがては自らそれを先導する「知」のプロフェッショナルへと成長していくための基盤を養うことを目指しています。
身につく能力
本プログラムでの履修を通じて、課題設定や課題解決、社会での実践のための基盤となる汎用力を修得することを到達目標とします。
具体的には、以下に掲げる、他者との適切な関係を形成し、ものごとを俯瞰して独創的に行動していくための基礎的能力を修得することを目指します。
<俯瞰力や独創力のための基礎的能力>
- 自らの専門の内容とその社会的・公共的意義を他の専門との関係のもとで明快に説明できる基盤としての力
- 他者の論理や専門がよって立つ背景や文脈をも踏まえて、具体的な課題の骨格や要点を相対的かつ柔軟に把握する力
- 社会における課題の具体的な解決に向けて、立場や専門を超えた適切な問いかけを行い、独創的な議論を展開する力
- 課題解決を志向する取り組みに、多様な専門知を交差させつつ、各方面からの関係者と協動しながら建設的に参画する力
履修条件・履修方法
本プログラムでは、下記の資質をもつ学生を歓迎します。
- 大阪大学のいずれかの研究科での専門教育を通じて当該分野のプロフェッショナルに成長したいという志とそれに足る基礎的な学力を有している
- 社会における課題に具体的な関心を持ち、その解決に関わっていきたいという意志を持っている
- 未解決の課題に対して他者との対話や協働を通じて包括的に取り組もうとする態度を有している
なお、履修対象等の詳細については下記の予定です。
【履修対象】
令和6年10月より超域イノベーション博士課程プログラムBasicコースを本履修生もしくは準履修生として履修する学生
【定員】
30名
【選抜】
本副専攻プログラムを履修する者の選抜は、超域イノベーション博士課程プログラムBasicコースの本履修生・準履修生選抜として実施します。
詳細については、令和6年4月上旬頃に本プログラムホームページ等にてお知らせする予定です。