重症心不全・移植専攻医育成プログラム
重症心不全の生命予後はがんなどの悪性疾患と比較しても不良であり、重症心不全患者の生活強度や生活の質は著しく低下します。我が国においては、心不全症例の増加が見込まれている中にあって、重症心不全に対する診療医養成システムは全国的に未整備であり、結果として人材育成不足が深刻となっています。大阪大学は、これまで薬物療法、非薬物療法、補助人工心臓や心臓移植医療を含めた重症心不全治療拠点として、全国各地の病院から重症例を受け入れる最後の砦としての任を担ってきました。本プログラムでは、重症心不全の診療に際して必要とされる循環器内科学、心臓血管外科学、画像診断学、病理診断学、在宅医療などの知識および技術を、各分野のエキスパートからの講義や実習・演習により習得することを目指します。様々な医療機関とも連携し、広範囲にわたる教育プログラムを構築し、効率的な教育を行います。後期研修医以上の医師を対象に、講義や実地臨床における実習を含んだ1年間の教育プログラムを実践し、重症心不全診療に対応できる倫理観を兼ね備えた医師の育成を目指します。
身につく能力
専門的な知識・技術をもとに重症心不全診療を行う。
補助人工心臓装着患者の診療を行う。
心臓移植の適応に関する一連の判定を行い、移植申請を行う。
履修条件・履修方法
医師免許を有し、規定の臨床研修を終了しているもの。
所属する機関の所属長の推薦が得られるもの。